プラトン

・恒常不変性
多くの美しい感覚的事物は醜いものに成りうるが、
美のイデアは、いつも美であり、それが醜になることはない。


・単相性
美のイデアは美という同一のあり方をするのみだが、美のイデアを分有するものは、同時にまた大を分有したりしうる以上、美にして大なるもの、という仕方で、二つ以上のあり方をすることができる。この意味で、イデアを分有するものは多相性をもち、他方、イデアは単相性を持つということができます。


・単一性
美のイデアは一つだけであり、二つの美のイデアがあることはない。これに対して、美を分有する多くの美しいものどもは、二つ以上あるのが普通である。


・自体性
美のイデアは、自分自身によって美しいが、美のイデアを分有する多くのものどもは、自分だけでは美しくあることができず、美のイデアを分有することによって初めて美しくあることができる。


・思惟の対象
多くの美しいものどもは、身体的な感覚の対象でありうるのに対して、美のイデアは、身体的感覚の対象ではありえず、思惟の対象でしかありえない。イデアとは「心眼によって見られたもの」の謂いである。